卒業公演立ち稽古開始

先週まで、週3日間の読み稽古をしてきました。随分と厳しい読み稽古を経験したと思います。松本大洋さんの「メザスヒカリノサキニアルモノ若しくはパラダイス」を、卒業公演でやることは、生徒から、一人の役者として育っていくための、大きな壁にぶつかる、最高のチャンスになっています。そして、立ち稽古から、生徒として、見ているのではなく、役者一人として、僕たちは見ています。ここからは、役者です。戸惑いながら、立ち稽古をしているのは、あたりまえ。わからないのだから。なにより、わからないことを知るという、今、一番大切なことをはじめました。この一週間は、立ち稽古をしながら、科白を身体で覚えていこうとする稽古と、わからないことを知る稽古の2つを、同時に、進めていきます。
稽古は、13時から19時まで。見学希望の方は、気軽にご連絡ください。

黒テントアクターズ・ワークショップ2008年度生
卒業公演
松本大洋/作
「メザスヒカリノサキニアルモノ若しくはパラダイス」
斉藤晴彦/演出
2009年3月7日(土)14時〜/19時〜
           3月8日(日)14時〜
神楽坂シアターイワト    入場無料
問い合わせ   劇団黒テント03−5225−3634
各公演終了後、アクターズ・ワークショップ2009年度生のガイダンスを行います。

                                                                     宮崎恵治

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アクターズワークショップのこと

 今年のアクターズワークショップの生徒は、八期生になる。最初は年間で、2、3回だった私の授業も年を追うごとに増えて、今では10回ほどになっている。はじめの頃には、何をどう授業したものやら分からず、随分背伸びしたこともやっていたが、自分は生徒たちと歳も近いし、私自身演劇に対して興味を持っているところ、悩んでいるところも含めて一緒に考えてみるというスタンスに変化してきた。知識も経験もそれほどないのに、教えるなんておこがましい。
 そんな授業のやり方でも、次第に洗練されてくるところもあり、カードを使った即興劇作り、実際に起きた事件記事を題材にした芝居作り、そして戯曲を書いてみる、という大きく三つの授業内容が形作られてきた。授業内容については、今後も試行錯誤を重ねながら、新しいことにも挑戦してみたいし、ねらいも絞られてきたりと変化していくだろう。
 ただ、この八年間で気づいたのは、'場'を作ることの大切さだ。アクターズワークショップには、役者たちの作業場というサブタイトルがつけられている。生徒たちが、集中し、互いに信頼し、ぶつかり合う'場'さえ作られれば、そこで発見があり、学ぶことが出来る。それを作る手助けをすることが私の最も大切な役割だ。それは、遅刻しないこと、体調管理をすること、連絡もなしに休まないことなどから、他の生徒たちの表現に興味を持つことを丁寧に伝えていくことでしかない。一年という短い間に奇跡的に俳優が誕生するわけではない。俳優はこの後も、一作一作'場'を積み重ねていくしかないのだ。そのための始まりの'作業場' を体験してもらうこと、それが私の考えるアクターズワークショップである。

黒テント芸術監督 坂口瑞穂

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